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産科医療保障制度について
全国のお産の現場では、赤ちゃんが健康で元気に生まれてくるために、24時間365日、医師・助産師をはじめとするスタッフが誠心誠意努めていますが、それでも予期せぬ出来事が起こってしまうことがあります。
今までは、分娩時に関わる予期せぬ医療事故により「脳性麻痺」となった赤ちゃんやその家族は、事故に医療側の過失があったかどうかを裁判で争って、その結果により、初めて看護介護費用を勝ち取っていました。
医療訴訟を起こすことによる患者側の精神的、肉体的負担は多大なものがあり、一方医療者側にとっても、このように産科関連の訴訟が多いことが、産婦人科医の不足、分娩を扱う医療機関の撤退、医療の委縮などの一因ともなっていました。
今回、国が関与し、全国的に産科医療保障制度が創設されることになりました。この制度は、分娩時に関わる医療事故により脳性麻痺となった赤ちゃんとその家族が、医療者側の過失の有無にかかわらず、すみやかに経済的に補償されるという制度です。これにより、紛争の防止、早期解決や脳性麻痺発症の原因の分析、そして将来の脳性麻痺の予防に対しての情報提供など産科医療の質を図ることが期待されています。
当院においては、現在までこのような医療事故は起きておりませんが、患者様にとって最も良い制度ができたのではないかと思っております。
新しい制度ですので、まだ詳細については詰めの甘い部位、議論が尽きない部分などもあるようですが、しかし、まずは不測の事態に備えて、本制度への加入を前提に事務手続きを進めていきたいと思っております。
今後、当院では平成21年1月以降に分娩予定の患者様には、分娩予約時に産科医療保障制度の保険金として3万円を受領させて頂きますので、本制度へのご理解を宜しくお願い致します。
以下、本制度に関して簡単に解説いたします。
- 本制度は平成21年1月以降に生まれた赤ちゃんから対象となります。
- 補償対象は原則的には体重が2,000g以上、かつ妊娠33週以上の分娩で重度の脳性麻痺(身体障害 U、2級)となった赤ちゃんが対象です。
- 補償内容は、看護・介護のために600万円が準備一時金として、その他に総額2,400万円が保証分割金として20年にわたり支払われます。
- 分娩機関も協力して、可能な限り原因分析を行い、その結果をご家族にもお知らせします。再発防止にも役立てていきます。これには運営組織である(財)日本医療機関評価機構内の原因分析委員会、再発防止委員会があたります。
- この制度に加入している分娩機関(基本的にはすべての医療機関が加入することが前提)で分娩をすると、万一のときに補償の対象となります。
- 保険料(3万円)は、分娩期間が本制度の委託を受けた民間保険会社に払います。その保険料相当額は、患者様に負担のかからないよう出産育児一時金が上乗せされ、35万円から38万円となります。
- 本制度では妊産婦の意向を問わず22週以降の分娩を対象としていますので、22週まで(分娩予約時)に保険金3万円をお預かりして、この制度の登録証を当院より交付し、お渡しすることとなります。
- 当院での登録証は、他院では使えませんので、里帰り、紹介などで分娩医療機関を移る際には、改めて当院での登録証を提示の上、その医療機関にて登録を受けなおすこととなります。当院に里帰りされる際には前院での登録証をご持参下さい。
地域の皆様にとってのかかりつけ医として頼れる産婦人科診療を続けて行きたいと考えていますので、引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
本制度への不明な点、パンフレットなども準備がありますので、お申し出下さい。
平成20年9月
医療法人社団 愛賛会
おおしおウィメンズクリニック
理事長 大塩 達弥
院 長 薄井 直樹 |
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